円安が変えた教育費の見方
こんにちは、Saoriです。マレーシア・ペナンに移住して3年半、長女Hikari(8歳)と長男Zen(6歳)は現地のインターナショナルスクールに通い、次女Yukari(1歳半)はのんびり家庭で過ごしています。
最近、教育移住を検討される経営者の方々から「円安が進んで、もう海外の学校は高すぎるのでは?」というご質問をよくいただきます。確かに、1ドル160円を超え、1リンギット39円という水準(2026年6月20日現在)になると、単純な金額比較だけでは不安になるお気持ち、よくわかります。
でも、ちょっと待ってください。教育費の「本当のコスト」を測るには、為替レートだけ見ていては見落としてしまうものがあるんです。今日は、わが家の実体験を交えながら、円安時代にこそ知っておきたい教育費の正しい比較法をお伝えします。
東京とペナン、学費だけでは測れない差
まず単純な学費比較から。東京のインターナショナルスクールの年間授業料は、小学部で250万円〜350万円が相場です。一方、ペナンのトップ校であるUplandsの年間授業料は、おおよそ8万リンギット〜10万リンギット。最新レート(1 MYR = 39.14 JPY)で換算すると、約313万円〜391万円になります。
「え、ほとんど変わらないじゃないか」と思われた方、その通りです。円安の今、為替換算するとなんと東京とペナンで学費の差がほぼなくなってきています。でも、ここからが本題です。
生活費の圧倒的な差
わが家の場合、ペナンでの生活費は東京時代の約半分です。家賃は、プール付きコンドミニアムの3LDKで月額約3,000リンギット(約11.7万円)。東京の同じグレードの物件なら30万円はくだらないでしょう。
食費も、現地のフルーツや野菜は格段に安い。週末に家族4人でホテルビュッフェに行っても、一人1,500円程度。外食文化が根付いているので、家で炊事する手間も減りました。
医療費も侮れません。私立病院の診察代は一回50リンギット(約2,000円)程度。欧米留学経験のある中華系の医師が多く、日本語が通じなくても漢字カルテでなんとかなる安心感があります。
教育の「中身」で見る費用対効果
ここからが、教育移住を考える経営者の方にぜひ知ってほしいポイントです。
英語力の習得コスト
東京で子どもを英語塾やインターナショナルスクールに通わせると、週2回の英会話教室で月3〜5万円。プリスクールなら月10〜15万円。それでも、日常会話レベルまで持っていくには5年〜10年かかると言われています。
一方、ペナンのインターに通うHikariとZenは、学校生活の全てが英語です。授業はもちろん、休み時間の友達との会話も英語。移住1年で、二人ともネイティブに近い発音と自然な言い回しを身につけました。
多文化適応力という資産
Hikariのクラスメートは、マレー系、中華系、インド系、そして韓国や日本からの子ども達。彼女は自然に3つの文化の友達との付き合い方を学んでいます。これは、将来グローバルビジネスで活躍するための「生きた教材」です。
為替リスクの正しい捉え方
「でも円安がさらに進んだら?」という不安はもっともです。しかし、ここで考えたいのは「円」で全てを考えることのリスクです。
分散投資としての教育移住
経営者の皆様ならお分かりの通り、資産を一つの通貨に集中させるのはリスクが高い。教育移住は、子どもの将来を「円資産」から「グローバル人材」という形に変える投資でもあります。
わが家では、マレーシアでの生活費の一部をリンギット建てで運用しています。学費も現地支払いなので、円の変動リスクを直接受けるのは、日本からの送金時だけ。現地で稼ぐ手段を持てば、リスクはさらに分散できます。
長期的な視点でのROI
教育費を「消費」ではなく「投資」と捉えるなら、ROI(投資対効果)で考えるべきです。わが家の計算では、ペナンでの教育費総額(学費+生活費の差額)は、東京で同レベルの教育を受けるより3割以上安い。しかも、得られる英語力と多文化適応力の価値は、生涯収入に換算すれば何倍ものリターンが見込めます。
ペナンという選択肢のリアル
最後に、ペナンでの生活のリアルをお伝えします。確かに、全てが完璧ではありません。日本の便利さ(コンビニの充実や宅配便の正確さ)には及びません。食べ物の好みもあります。
しかし、子ども達がのびのびと育つ環境、自然と英語が身につく学校生活、そして何より「教育にお金をかける」という選択を、家族全体のライフスタイルとして楽しめること。これが、教育移住の最大の価値だと私は感じています。
円安は確かに痛手ですが、視点を変えれば「日本にいるより海外で教育を受ける方が合理的」という時代でもあります。教育費を「いくらかかるか」ではなく「何が得られるか」で考えてみませんか?
わが家のYukariも、もうすぐ2歳。あと数年で、彼女もインター生活が始まります。3人の子ども達が、どんな未来を描いていくのか。その成長を見守るのが、今の私の何よりの楽しみです。

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